モラハラ上司を訴える前に知っておくべき3つのこと

職場でモラハラ上司からの嫌がらせを受け続けてもう我慢の限界にきている方は、モラハラ上司を訴えることを考えているかもしれません。そんなとき一人で行動していては冷静な対応が取れずに訴えても逆に自分自身を窮地に追い込んでしまう場合もあります。今回はモラハラ上司を訴える前に知っておくとよい3つのこと、準備・相談・方法をお伝えします。

専門家に相談する前に準備すること

モラハラ上司からの嫌がらせを受けていたり、仕事をさせてくれないときの対策については以前に『モラハラ上司の5つの特徴&対策チェックポイント』という記事を書かせていただきました。どうぞこちらもお読みください。

専門家に相談する前には、自分がモラハラ上司から受けている行為を明確に伝えるための証拠集めが必要です。今のうちから以下のことを記録しておきましょう。

  1. モラハラ上司から嫌がらせ受けていると感じたときの日時
  2. それはどこで起きたのか
  3. どのように言われたのか、何を強要されたのか
  4. そのときの様子を誰が見ていたか

できることならICレコーダーで音声も記録すると良いです。訴えるときにも物的証拠として認められますし、専門家に相談するときも説明しやすくなります。いつモラハラ上司から嫌がらせを受けるかわかりませんので、メモ帳とICレコーダーは持ち歩くことをお勧めします。

モラハラについての相談先

自分がモラハラ上司からモラハラを受けている証拠が集まったら、モラハラが本当に訴えるとよいもののか専門家に相談しましょう。最初から弁護士に相談しようと思っても抵抗があると思いますし、誰に相談したらよいのかわかりません。また会社の相談窓口に行っても、自分自身だけが悪いとされる可能性もあります。会社に相談する前に外部の労働相談窓口を利用してみましょう。

1.労働組合に相談する

あなたが働いている会社には労働組合がありますか?もしあれば会社の労働組合に相談してください。一般的には労働組合は正社員ではなくても誰でも加入できます。ただしその労働組合の方針で正社員以外の職員は加入対象としていないところもあります。

もし会社に労働組合がないとき、自分は会社の労働組合に入れないときは、その地域の労働組合に相談することができます。アルバイトでも派遣社員でも労働相談を受け付けています。あなたのモラハラ上司から受けている行為が本当にモラハラだと認められるものならば、訴える行動にも適した援助をしてくれます。また労働組合には専属の弁護士と契約しているところが多いので、労働問題専門の弁護士を紹介してくれるでしょう。

実例では、カフェ・ヴェローチェの元アルバイト女性が年齢を理由に雇止めされたことによる解雇撤回と慰謝料を求めて提訴しています。その時もその女性は労働組合に加入して会社との交渉を行いましたが、会社側は女性の雇用期間の終了のため解雇したので女性は提訴しました。最初の地方裁判所での裁判では女性の提訴を退ける判決でしたが、さらに高等裁判所に控訴した結果2016年に会社と和解し終結しています。詳しい情報はこちらをお読みください。

相談することは無料で受けてくれます。訴えることになった時は労働組合に加入する必要があります。組合費は月々数千円程度です。弁護士の相談料や訴えるときの行動費用などは労働組合の組合員同士が助け合って援助してくれますので、多くの人の応援を受けて安心してモラハラ上司を訴えることができます。もちろん会社と交渉するときなど労働組合の代表者が行ってくれますので経済的にも精神的にも当事者の負担は軽減されるでしょう。

訴える以外にも相談者自身に応じた適切な方法があると思います。労働組合に相談してじっくりと方法を考えてみるとよいと思います。

地域の労働組合を探すときはこちらからどうぞ。各労働組合では無料電話相談が行われています。 地域の労働組合

2.公的機関に相談する

公的機関でモラハラやセクハラなどの労働問題を取り扱う場所があります。最初に注意事項としてお伝えしますと、モラハラを相談する先でよく間違われるのは労働基準監督署に相談することです。労働基準監督署は法律に違反している会社を取り締まる機関なので、モラハラやセクハラなど人間関係のトラブルは取り扱っていません。でも労働基準監督署に電話しても、労働局に電話するように教えてくれるでしょうから心配ありません。

厚生労働省管轄の都道府県労働局では無料で労働相談を受けています。対面でも電話でも相談できます。もし相談したいと思いましたら、こちらであなたのお住いの県の労働局を調べれます。労働局はモラハラを受けている労働者以外の人も相談できますので、雇用主の方や自分はモラハラ上司になっていないかということも相談することもできます。

もしモラハラ上司や会社を訴えることを考えている場合も、どのように訴えるといいのかも教えてくれます。

3.社会保険労務士に相談する

社会保険労務士も労働問題の相談を受け付けています。社会保険労務士は労働や社会保険に関する法律を熟知しているスペシャリストです。弁護士に依頼すると依頼料が気になるところですが、社会保険労務士ですと低コストで対応してくれるでしょう。

モラハラを訴える裁判以外の方法

モラハラ上司の行動について会社へ報告しても問題が解決しないときは、最終的には裁判所に訴える手段もありますがそこまでしなくても解決できる方法があります。

1.公的機関にあっせん申請をする

あっせんとは、労働者と雇用主の間に起きたトラブルについて公的機関が両者の間に入り、上手くいくように取り計らうことです。あっせんの流れは労働者または雇用主のどちらか一方があっせん申請をして、公的機関が両者から話を聴いて解決案を提示します。その提示案に両者が了承すれば「解決」になります。提示案に納得できなくてて解決しないときは「打ち切り」になりますし、最初の段階で相手側が話し合いの場に出席しないという場合も「打ち切り」となります。またあっせんで解決するまえに何らかの理由で解決してあっせん申請を「取り消し」ということもあるそうです。

あっせんは1回で終わるようですが、あっせんした委員が提示した案に同意できるかどうかになります。どちらか一方が提示案に同意できない場合は、あっせん以外の方法の解決なっていきます。

モラハラや不当待遇などの問題を取り扱う公的機関は、厚生労働省管轄の労働局と労働委員会があります。労働委員会は以前は労働組合と雇用主との間での問題解決をする機関でしたが、現在は労働者個人でもあっせん申請を受け付けています。

労働局と労働委員会の大きな違いはあっせんする担当者の人数にあります。労働局は1名で調査をします。労働委員会は3名で行います。労働委員会には公益側(学識経験者等)、労働者側(労働組合役員等)、使用者側(会社経営者等)の3名で調査を行いますから幅広い知識が反映されるでしょう。ただし3人の委員の日程調整が必要になるので時間は多少かかるでしょう。

2.裁判所で行う労働審判

労働審判制度は、個々の労働者と雇用主との間に生じた労働関係に関する紛争を、裁判所で原則で3回以内で迅速、適正かつ実効的に解決することを目的として作られた制度です。労働審判では裁判官である労働審判官1名と、労働関係に関する専門的知識を持つ労働審判員2名で組織されて審理されます。適宜両者の調停を試みて解決されない場合は、事案の実情に応じた解決するための判断(労働審判)をします。労働審判に対する異議申し立てがあったときは訴訟に移行されます。

裁判となると申請までにも1年くらいかかると言われていますので、労働審判はとても迅速に解決するためには利用しやすい制度だと思います。

個人でも申請を行うことができますが、専門的知識をもった代理人と一緒に行ったほうが申請だけでなく証拠集めの準備などの対策と検討を行うことができます。裁判所に労働審判を申請するときは、社会保険労務士よりも弁護士に依頼することをお勧めします。労働組合でも対応できます。

まとめ

ここまで読んで気づいた方も多いと思いますが、本当はモラハラ上司を訴えることが一番の目的なのに、あっせんや労働審判で訴えるときは会社を相手にすることになります。モラハラ上司個人を訴えるとなると、民事裁判で訴えるしかないと思います。

できることなら、訴えることになる前にモラハラ上司の行動が収まることが一番よいはずです。労働組合では会社と交渉して誰もが働きやすい職場になることを目指しています。またモラハラ上司の行動に日々悩み続けて心が苦しくなっていたら、カウンセリングやコーチングを受けることで心の苦しみを緩和することができます。また自分のマインドが変化して今の現実をも変化していくことができます。

モラハラ上司を訴えるという道へすすむ前に、一度ゆっくりと考えてみませんか?自分はどんな働き方をしたいか、どんな人生を送ることを望んでいるのか、ゆっくりと自分の気持ちと向き合って、自分のアカルイ空間を作っていきましょう。

こちらの記事もご覧ください⇒ハッピーになるモラハラ上司への仕返し3つの方法

最後までお読みいただきありがとうございました。